第6回 料理長＆シェフ コラム「源助だいこん」（2020年11、12月）

いしかわ旬彩紀行
ANAクラウンプラザホテル金沢開業30周年特別コラボ企画
JAグループ石川 × ANAクラウンプラザホテル金沢

伝統を受け継ぎながら、
多くの人に驚きを届ける。

中国料理  花梨 ｜ 調理長 　佐藤 裕一

毎度ご好評いただいているJA石川とのコラボレーションメニュー。11、12月（2020年）の「中国料理 花梨」では、テーマ食材として加賀野菜のひとつである「源助だいこん」を選びました。源助だいこんの特長は、やわらかな肉質とみずみずしさと甘さ。よくおでんや煮物の具材に使われることの多い野菜ですが、「花梨」では柔軟な発想と中国料理の技をもって、源助だいこんの新しい楽しみ方をご提案したいと思います。

まず召し上がっていだきたいのが、蒸しスープです。マカ、つぶ貝、鶏肉とともに蒸し上げることで、それぞれの風味が源助だいこんに染み込み、深い味わいを感じられる一品となっています。次に、煮込みビーフンはいかがでしょうか。焼き鴨肉の旨味が溶け込んだ特製スープに、セミドライにした源助だいこんの食感がアクセントとなったこだわりの一皿です。また、あわびの旨味たっぷりのアバロンソースで素材の味を引き立てた、源助だいこんと姿あわびの炊き合わせもぜひ味わっていただきたいですね。その他にも、牛肉の醤油煮に添えた柔らかな大根と大根餅など、源助だいこんのポテンシャルを遺憾なく発揮させた多彩な中国料理をどうぞお楽しみください。

源助だいこんと中国料理。歴史は違えど、どちらも伝統を守り、今日まで大切に受け継がれてきた点では同じです。その伝統の一翼を担う者としての責任と自負を胸に、これからも驚きのある料理を生み出していきたいと思います。　

写真「あわびの旨味を含んだ源助だいこんと姿あわび　アバロンオイスターソース」